7月7日に西日本で発生した豪雨、「平成30年7月西日本豪雨」の影響で、西日本の各地が土砂災害や浸水など大規模な被害を被りました。
幸い私の済む地域は浸水などの大きな被害はなかったのですが、大雨の影響で我が家が住む市は1週間の断水を余儀なくされました。
避難所で生活している人が4,000人以上、自宅が浸水したり土砂で流れたりした人が数えきれないほどいることと比べると、断水なんて大したことではないです。
ただ、実際に断水に遭って「いつもあるのが当たり前だったけど、水がないってかなりきつい」と身をもって実感しました。
「災害があったときは水が止まるかもしれない」という認識がありながら、その事態への備えが不十分すぎたことを反省しています。
そこでこの記事では、自身の一週間にわたる断水生活を振り返って、
- 断水に備えて普段からストックしておくべきもの
- 断水が起こりそうなときにすぐに準備すること
明日起こる可能性もある断水に備えて、今すぐ準備を始めてくださいね!
普段からちゃんと備えておくだけで、その後のストレスをかなり減らすことができますよ。
Contents
断水に備えて普段から用意しておくもの
保存水・飲料水
いつ断水してもいいように、自宅に2Lのペットボトルに入った水を備蓄しておきます。
保管する水の量は家族1人分で1日3L、3日分が目安です。例えば3人家族なら、3(L)×3(人)×3(日)で最低27Lは必要。
なぜ3日分かというと、
- 災害が起こって3日間は人命救助が最優先。命が確保されている人のための給水車などが配置されるのは4日目以降になることが多いこと
- 道路が寸断されていたり渋滞が起こったら給水車が来るまでに時間を要すこと
通常のミネラルウォーターだと賞味期限は2年程度ですが、「保存水」だと、5年から10年持ち、賞味期限が過ぎたときに買い直す機会が少なくて済むので保存水がおすすめ。
給水タンク
断水時に備えて普段から水を蓄えておきます。
「ずっと給水タンクに入っておいた水なんて飲めないじゃん」と思いますよね。私はそう思っていました。
しかし、飲み水としては使えなくてもトイレを流すときの水や体を洗うときの水に使えます。
水がなくてトイレが流せないのは本当にストレスなので、給水タンクに水があるのとないのとでは全然違います。
きれいな水じゃなくても全く問題ないので、給水タンクに水道水を入れてベランダなどに保管しておきましょう。
飲料水として使う場合は水道水を入れて冷暗所に保管、3日に1回は中の水を出して新しい水に交換します。
また、一旦水を使い切ると給水が始まったときに水を入れる容器としても使えます。
給水所では水を入れる容器がないと給水してもらえません。給水タンクや空いたペットボトルなどがなかった私はすぐに給水に行くことができませんでした。
ホームセンターなどに行ってももちろん売り切れ。
その代わり、こういったケースを購入してこれに水を入れてもらいました▼
断水時、給水ケースを持っていなかったらこういったケースが家のどこかにないか探してみてください。
給水のとき、あまりにも給水タンクの容量が大きいと重いし運ぶのが大変です。
10Lや5Lなど、容量が大きすぎないものを複数個買っておくと家族で分けて運べるし1人で運ぶときも運びやすいです。
バケツ
排泄物を流すためトイレに水を流し込む際、バケツが必要です。
100円ショップでも売られているので、もし家にない場合は早めに購入しておきましょう。
ウェットティッシュ
お風呂に入れないとき、ウェットティッシュで体をふくだけでもさっぱりします。
またトイレに行った後、本来なら手を洗いたいところですが、断水時はほんの少しの水でも惜しい。
そんなときウェットティッシュがあれば手をふけるので、気持ちもなんとなく晴れやかになります。
断水時においてウェットティッシュがあるのとないのとでは、気分が全然違う!!
今までウェットティッシュのこと舐めてました、すみません。
しかも、意外とお弁当などについているこの小さいウェットティッシュも使えることに気づきました。
洗顔ができなくても、顔くらいならこれでふけます。
ウェットティッシュは場所をとらないので、外出先で使えるような小さいサイズをたくさん用しておくか、たくさん入っている円柱の形をしたウェットティッシュを2、3個用意しておきましょう。
また、普通のウェットティッシュではなく除菌タイプだと除菌もできるのでより安心です。
歯磨きシート
自宅が断水してはじめて気がついたのですが、節水をこころがけても1回歯磨きするだけで500mlのペットボトルの半分ほどは使います。
水がない状況だと、たったそれだけの水でもかなり貴重です。家族が多い場合は特に。
そんなとき、歯磨きシートがあれば水なしで歯磨きできるので、万が一のときに備えて常備しておきましょう。
水不要のシャンプー
体は少量の水で洗えたとしても、特にロングヘアの女性は節水のため頭を洗うのは避けたいところ。
私はロングヘアですが、髪についたシャンプーの泡を洗い流すのはかなりたくさんの水を使うため断水期間中はほとんど頭を洗いませんでした。
しかし、水を使わないシャンプーを急いで購入したため水なしで頭皮をきれいにすることができました。
お風呂に入った後のようなさっぱり感は感じられませんが、水を使わないシャンプーで頭皮をきれいにするだけでも少しすがすがしい気持ちになれます。
簡易トイレ
水を全く確保できないとき、トイレを流す分だけの水がないときのために簡易トイレも常備しておきます。
簡易トイレは、便器にかぶせて使う汚物袋と、排泄物を固形に固めることのできるポリマーシートや凝固剤が入っているものが一般的です。
私は楽天で汚物袋と給水ポリマーシートがセットになったこちらの簡易トイレを購入しました▼
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このイラストのように、便器に汚物袋をセットして下部に吸水ポリマーシートを置く、その上に排泄して使用後に上から吸水ポリマーシートでカバーして使います▼
ただ、1枚の汚物袋に対して3~10回の給水シートを使う、つまりは一度排泄した汚物袋をすぐに処分できないのは精神的に苦痛なので、1回1回捨てられるものを選んでも良かったかなと思っています。
断水時はどうやってトイレを流す?
断水して、一番困ったのがトイレです。トイレをしようにも流れないんですよね。
そこで今のうちから断水時のトイレの流し方を頭の片隅に入れておきましょう。
断水時には当然トイレの水が流れないので、用を足した便器に向かってバケツなどに汲んだ水を流し入れる必要があります。
流し方はこう▼
断水を経験して分かったのが、小はバケツ1杯ほどでながれても、大はバケツいっぱい3杯分くらいないと流れないということ。
断水時、水は少しでも多く確保しておきたいので、バケツ何杯もの水を使うのは抵抗があったのですが、そうじゃないと流れないので仕方ありません。
また、トイレに流す水を確保できないときは簡易トイレも活用しましょう▼
断水はいつ起こるか分からない、近隣で災害があったらすぐ水をためる
大きな地震があったとき、大雨の影響で洪水や土砂災害が起こったとき、台風が直撃したときなどは、自分の住んでいる地域に大きな被害がなくても断水する可能性があります。
実際、平成30年7月西日本豪雨のとき、私の住んでいる地域に大雨は降ったものの増水したり浸水したりといったことはありませんでした。
そのため、「あー良かった」と安心していたのですが、私の住む市に水を送っている隣の市のポンプが水没した影響で、大雨が降った翌日の正午から断水になりました。
しかも私たちの耳には正午から断水になるといった情報は入ってこず、断水が開始してから断水になることを知った次第です。
しかもいつごろ復旧するのかめどが立たず、SNS上では早くても1週間後、遅くなると数週間かかるという情報もありました。
自分の地域は直接的な被害を受けていなくても、水を送っている貯水槽やポンプがある場所によっては、断水になることは十分考えられます!
そこで、地震や水害、台風などの直接的な被害はなくても、近くの地域や同じ県で災害があったなら、断水が起こるかもしれないと思って準備しましょう!
といってもすぐに終わることなので、何も面倒なことはありません。
浴槽に水をためる
断水になったとき、当然お風呂に入れなければ洗濯もできなくなります。
そのとき、水が出るうちに浴槽に水をためておくだけでトイレやお風呂などの水が確保できてかなり役に立ちます。
私は断水になる前に、母から「もしかしたら断水になるかもしれないから、浴槽に水を貯めておきなさい」と連絡があり浴槽に水を貯めていたのですが、浴槽の水がなければトイレも流せなければお風呂に入ることもできず、マジで終わってました…。
ただただ母に感謝です。
鍋、空いたペットボトルなどありとあらゆる容器に水をためる
断水のとき、本当に少しも水も貴重です!
断水してしばらくしたら給水が始まりますが、それは数日後かもしれないし土砂崩れや崩壊して道路が寸断されていて給水車が来なければ、1週間後、10日後かもしれません。
飲み水、お風呂、洗顔、歯磨き、トイレ、ご飯……。
普段何気なくしていることでも、水を使っています。1週間、水なしで暮らせますか?
「鍋に入るくらいの水なんてあってもなくても変わらない」と思ってしまいますが(私がそうでした)、ほんの少しの水もあるとないとでは全然違います。
浴槽だけでなく鍋や空きペットボトルなど、貯められる容器にはできる限り多く水をためておきましょう。
さいごに
私たちが「水がないと困る!いつ復旧するの?」と困っている間に、水道局の関係者の方が1日でも早く水が使えるようになるよう復旧に尽力してらっしゃって、
給水所に行ったら汗をかきながら、来られた人に声をかけながら給水してくださっている人がいて、そういった私たち市民に水がいきわたるように活動してくださった方には本当に感謝しています。
「水があって当たり前」と思わずに、「いつか急に水が途絶えるかもしれない」という認識でいないといけないな、と身をもって実感しました。
これは、水に限らずガスや電気でも同じですよね。
ガスや電気が使えなくても火が使えるように、カセットコンロ、カセットボンベを常備しておく、そのまま食べられて日持ちする缶詰を常備しておく、といったことも大切だと感じました。
災害が自分の身に降りかかるのは明日かもしれません。
ぜひ一刻も早く万が一の災害に備えて準備を始めてくださいね!
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